9月から日本6ヶ所で開かれている国宝展覧会が、まもなく終わります。
国宝の出品数は、約200件(2割強)だそうです。
10月の終わりに私たちは、開催地の一つである「京都国立博物館」へ一泊で行ってきました。
博物館に着いたのは、午後2時頃でしたが、「明治古都館」での待ち時間がなんと1時間40分。
ここで、この時期、国宝の一つである「鳥獣人物戯画(前半分)」と「明恵上人像」を見ることができました。
が、新築になった「平成知新館」の方(展示品が多い)の見学は、残念ながら時間的に諦めざる得ませんでした。
それほど、美術品や芸術品に興味や知識があるわけではありませんが、
これほど一度に国宝や登録有形文化財他のお蔵出しの機会はあまり無いだろうし、
本屋で、この国宝展開催に携わった人たちの特集(年代ものを修理した人たちの苦労や、発見話もさながら、作品を一点一点、移動・設営する専門業者の人たちの配慮、苦労話)を読んでいたら見たくなって・・・。
平成修理が終わった世界遺産である宇治の「平等院」へも行きたかったし。
ちょうど良い機会でした。
★★★
京都1泊旅行(With Croix)
今回の目的は、
①京都国立博物館で、鳥獣人物戯画 見学
②将軍塚青龍殿 青不動御開帳 見学
③宇治 平等院鳳凰堂(世界遺産) 見学
ただ、今回は、クロワ中心の旅行ではなかったので、
クロワをつれてどう動けるのか?
クロワが楽しむ時間・場所はあるのか?しかも、お寺の多い京都。
普通に想像する京都旅行、京料理は諦め、流行りの『町家』での宿泊も諦め、
博物館に行っている間だけは、ペットホテルに預け、
食事は、できるだけ短時間、または、ペット可のカフェで済ます。
クロワのために
④鴨川沿いで散歩
⑤嵐山・高雄パークウェイドックランで遊ぶ
というプランをたてました。
★★★
①京都国立博物館の「明治古都館」に、1時間40分 きっかり並んでやっと館内へ。
「鳥獣人物戯画」は 甲乙丙丁とあり、平安時代の作品。(作者 不明。丁巻は、別の作者)
甲巻が、個人的には一番好き。一番 目にする有名な絵巻。
蛙、兎、猿が、主で、現実にはありえない共演をしています。
セリフをつけてしまいたいくらい動きが自然で、かわいい。
兎と相撲する蛙。よく見ると、蛙が兎の耳を噛んでる。(反則だ!ずるい~!)
★「京都府立陶板名画の庭」で撮影★
狐が自分の尻尾に火をつけて、松明かわりにしている。(スゴ技)
蛙が倒れていて、その周りをどうしたどうしたと兎や蛙が、騒いでいる。
逃げていく猿を見つけ、別の蛙が、「あいつだ」と叫ぶ。
兎が、その猿を「こら~」と、追いかけていく・・・みたいな。(想像ですが)
乙巻では、犬、象、龍、麒麟が出てきます。
犬の相撲も、おもしろい。クロワ達もやってる。そのまんま、絵の通りです。
(Wanプロと呼んでいるけど)
丙巻は人物。etc
と、楽しみながら、拝見できました。
普通、館内は静かですが、みなさんも楽しくて、案外 お連れの方たちと小さな声でおしゃべり。
でも、夢中になって見ているから、あまり気にならない。
ちょっと一杯ほろ酔いが好きな私は、これを家用に買いました。(毎日、これで、楽しんでいます)
館内は、もちろん撮影禁止なので、写真は、翌日立ち寄った京都北山にある「安藤忠雄」設計の「京都府立陶板名画の庭」で撮影したものです。
『建物』を見に立ち寄ったのですが、偶然にも、「鳥獣人物戯画」が陶板になってました。
他にもいろいろ、最後の審判、モネの睡蓮など。 (ここは、拝観料 100円です)
なかなか良いです。
前々日の夜、ここで、ハロウィンパーティが開催され、かぼちゃが残ってました。
クロワ 興味深々。大きいねぇ。
この隣に「京都府立植物園」「京都コンサートホール」とあり、とても環境が良い所です。
京都コンサートホールも 建築家「磯崎新」の作品です。
生憎、休館日で遠巻きに記念撮影。
こうして今でも利用さえれている建築物はいいですね。
他にも、「高松伸」設計のビルが数々ある北山地区ですが、ビルは、時代が移って少し忘れられちゃってる感じがしました。
植物園の隣に「IN THE GREEN」というとっても美味しいピッツェリア・カフェがあり、お昼(二日目)をいただきました。
テラス席ペット可。美味しかったです。
前後しますが、初日のお昼は、「魏飯夷堂」で中華をいただきました。(看板はなぜか、味噌です?)
小龍包、半端なく美味しい。
トリュフ入りの小龍包も食べたかったのですが、1000円のランチに美味しい小龍包が付いていて、メインの料理も多く、
胃袋に、追加で他の料理を食べるスペースが無いという具合でした。
初日の夜は、クロワと入れる、宿泊先近くのカフェ。「Very Very Cafe」
京都で和食が食べられないのは悲しい気分でしたが、ハンバーグロコモコなどご飯ものもあり 美味しかったです。
京都は美味しお店が多いですね。ラッキーでした。
二日目の朝食は、鴨川まで散歩途中にある老舗の「進々堂」(府庁前店ですが)でモーニング。
京都のカフェは11時からが多く、コンビニでパンとコーヒーを買って、鴨川を散歩と考えていたのですが、ホテル近くにこのお店の支店が。
建物も雰囲気も、家具もステキで、特にキイトス茶房(他の支店)は、ワーズワースの詩が刻まれているなど、他、文学的にも有名な老舗カフェ。
(肝心の パンも美味しい。)またまたラッキーでした。
朝食後、④鴨川で散歩。
ゴロゴロ ストレッチするクロワ
一緒に鴨川を渡りました。飛び石をクロワを抱っこして。(おおちゃくな私)
チェックアウトを早め、②の「将軍塚青龍殿」へ、青不動の御開帳を見学。
駐車場からシャトルバスに5分ほど乗ってい行きます。
将軍塚の展望台は、京都の街をすばらしく一望できます。
平安神宮、京都大学、御所、鴨川・・・と。
(クロワは、下の駐車場。木陰に停めた車の中で1時間ほどお留守番。)
その後、先に書いた「北山の陶板名画の庭」に行き、「IN THE GREEN」で昼食後、
⑤嵐山パークウェイドックランへ。
クロワの出番です。
実は、体調を少し崩していたクロワ。
本調子でないのに(写真の顔を見ると ちょっと 元気がない)、他のどの子よりも喜んで走っているように見えました。
この子は、本当に、自由な空気を楽しんでくてれている。
写真もいいけど、そんなクロワの姿をいつか、画にしたいと思いました。
それから、最後に ③の宇治の平等院へ。
(夫よ、今回もすごいスケジュールですね。ありがとう)
宇治の「平等院」には、4時頃着きましたが、鳳凰堂の切符完売(???)と言われ 鳳凰堂の中に入れず。
(意味がわかりませんでした。鳳凰堂は、5時までなのに。しかも、本日の「切符完売って?」)
残念でしたが、鳥よけの網ごしの鳳凰堂内にある観音様のお顔を、遠くから拝見。
まあ、3年の平成修理は、内部だけじゃないし。
露盤宝珠、鳳凰、軒瓦、など外からも見られるし
(クロワと一緒に)敷地内 散歩できるし、
国宝の「木造雲中供養菩薩像」も、「鳳凰堂扉絵復元複写」もいろいろなな説明も、「ミュージアム鳳翔館」で見ることにしました。
(ここは、クロワは入れないので、夫と交代で見学。)
なかなか興味深く面白かったです。
60年ぶりの大規模修理において、瓦の下の板から前回の昭和修理に携わった職人さんの落書きが見つかった(娘さんが今回の平成修理に携わっていたとか・・・)とエピソードとして書いてあったような記憶。
それって、あり?・・・とも思うけど・・・驚き。
★★★
クロワの様子ですが、
数日前から、クロワのお腹の調子が悪く絶食させていました。
京都に行く日もまだ調子が今一だったので、連れて行くことを迷いました。
でも、寂しがるクロワを一晩もなんて、預ける勇気がなく
また、クロワの「置いていかないで」(・_ ・)ジーッ 、
「置いていかないよね」(・_ ・)ジーッ の表情に弱く、
私達も、離れたくなく・・・(離れられない)と胸がキュンとなって。(親バカです。)
少し無理をさせてしまいましたが、一先ず絶食させ、様子次第では、旅先の医者に飛び込むつもりで、クロワを連れて行くことにしました。
そんなクロワ、
車を停める度に、着いたの?と目を輝かせ、早く 早くと散歩を急かします。
SAのドックランで、クロワ 2才の白ラブちゃんと 大ハッスル。
狭いドックラン内で、クロワはお得意の小回り、急ターンを繰り返し、
白ラブちゃんをギブアップさせる。クロワ お得意な(*゚▽゚*)
嵐山のドックランでも、思いっきり 風を切って走るクロワ
(とても体調不良とは思えないパワー)
こんなクロワを見てると、「生きてるって、楽しい」って感じを受けます。(オーバーか?)
食事はペットが入れないお店では、オーダーしたものがテーブルにくるまで、私が外でクロワと待つ。
テーブルに来たら、できるだけ早く食べる。
誘拐されるんじゃないか、寂しがってるんじゃないか・・と、気が気じゃない。(親バカです)
初日のお昼の「魏飯夷堂」さんでは、人気店で絶えず長蛇の列。
その待っているいすの隅っこ(外です)に繋がしせてもらい、待っているお客様には、すみませんとお願いしました。
ありがたいことに、列になって待っているお客さん達が、喜んで可愛がってくださってたみたい。
(お勘定する時には、待っているお客さんが退屈しなくて、喜んでいましたよ。と感謝されてしまった。)
思わず、うるっ。
無理なことをしてしまって、ひやひやしてたけど、みなさ~ん、ありがとうございましたぁ~。
京都に行くには、時間は十分 考慮していかなければ行けないと聞いていましたが、本当でした。
駐車場もあちこちに多いのですが、なかなか場所を把握できていないうちは、
ここ近いかなぁ・・・クロワを預けておこうか、車で待たせようか、ぎりぎりの所まで連れて行って、交代で見ようか・・・とか、判断に苦労します。
車内で待たせられる短い時間でも、お天気と相談しなければ、まだまだ心配です。
窓を少し開けていても、その開け具合が、やっぱり気になり、また 車に舞い戻り、窓の調整をしなおしたり・・・慌ただしい。ヽ(・∀・)ノ
(夫、呆れ顔)
こうして、何事もなく、私たちの身勝手な旅行にクロワは付き合ってくれました。
そして、親切な京都の方々。
美味しいお店。に感謝です。
最後に 夫の受け売りですが、
平成知新館の説明・・・設計者は、谷口吉生(ニューヨーク近代美術館、トヨタ美術館の設計者)
左右非対称で日本を表現している感じです。
いつか、ゆっくり建物も内部もみたいと思います。 以上、1か月前の思い出です。